内容説明
本書は一九五〇年代、「国民的歴史学運動」のバイブルであったが、その後「忘却」され続けてきた、戦後歴史学の記念碑的作品。ナショナル・ヒストリーが問われるいま、歴史と民族の問題が再びよみがえる。
目次
1 歴史学のあり方(危機における歴史学の課題―郭沫若氏のアピールによせて;声なき声;マルク・ブロックの死 ほか)
2 歴史学の方法(歴史学における民俗の問題;歴史学の方法についての感想;世界史成立の前提 ほか)
3 民衆と女性の歴史によせて(堅氷をわるもの;アジア人について;村の歴史・工場の歴史 ほか)
著者等紹介
石母田正[イシモダショウ]
1912年、北海道生まれ。東京帝国大学文学部国史学科卒業。冨山房、朝日新聞社出版局などの勤務を経て、法政大学教授となる。専攻は日本古代・中世史。46年、『中世的世界の形成』(伊藤書店)を刊行し、戦後歴史学界の中心的人物となる。また歴史学研究会委員を歴任、のちに幹事、『歴史学研究』編集長となる。民主主義科学者協会(民科)創立にも加わり、幹事・書記局員、のちに民科東京支部幹事長となる。52年、『歴史と民族の発見』(東京大学出版会)を刊行し、「国民的歴史学運動」に大きな影響を与える。その後、運動は低迷、終息していった。晩年も精力的に活動を続けた。86年没。編著書多数
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