内容説明
狩野亨吉を特にとりあげる理由は、今日なお近代日本思想史全体のなかで充分に正当な評価をうけることなく、きわめて限られた人のあいだにしか、その人間と思想の真価が認められていないという状況にたいして一種のコペルニクス的価値転換を迫りたいからである。
目次
日本思想史のなかの狩野亨吉
思想鉱脈―安藤昌益の発見
倫理思想―公序のなかの異端
歴史哲学―歴史の概念と方法
鑑定理論―具眼者の論理
ほんとうの教育者はと問われて―狩野亨吉
隠れて生きた狩野亨吉
半世紀前の大学問題
青江舜二郎著『狩野亨吉の生涯』
狩野亨吉文献考
偉大な師表―狩野亨吉にみる破格の精神
隠者の知と情熱―狩野亨吉
大蒐書家・狩野亨吉
著者等紹介
鈴木正[スズキタダシ]
1928年、名古屋市生まれ。愛知第一師範学校卒業。思想史家。名古屋経済大学副学長
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