内容説明
蝦夷から戻った真澄は、南部領、津軽領を精力的に歩く。津軽藩からは採薬掛の指導まで依頼されるが、しかし、その詳細な記録は藩内での疑惑を呼び、あらぬ嫌疑をかけられることにもなる…。本巻では、およそ九年に及ぶ青森地方の巡遊記を収録。波瀾に巻き込まれながらも、真澄の観察力は精彩を放つ。
目次
牧の冬枯
奥の浦うら
牧の朝露
おぶちの牧
奥のてぶり
津軽の奥
すみかの山
外浜奇勝
雪のもろ滝
津軽のをち
津軽のつと
外浜奇勝
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
天茶
2
読みかけ312p
きいち
2
3巻は青森。恐山、十三湖、白神…、下北半島、津軽をくまなくめぐる。まさに面。土地土地で支援者を見つけ、行き暮れたら宿を求め、オニのようなコミュニケーション能力。それをカネ儲けでも出世でもなくただただ好きに旅するためだけに使う。なんという小気味よさ、と思う。2012/02/09
さな
0
江戸時代の旅人菅江真澄が1790年代後半に青森県を歩いたときの日記の現代語訳。私自身が下北半島が好きで、菅江が今でいうむつ市に2年も滞在していた時期を中心に読んだ。 読んでいて思うのは、「下北半島、いまと全然変わってない!」という驚き。さらに、下風呂温泉には埼玉県や富山県からも湯治客がいたという、江戸時代の意外なほどの旅の自由度。そして、菅江が、これはアイヌの地名かと考えたり、方言や地域の風習に関心を持ったりするところには、いまの旅となんら変わりのない、普遍性すら感じる。2020/02/23
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