内容説明
テレビが消える!?大手新聞社が崩壊!?そんなシナリオが真実味を帯びてくるほど、進化したインターネット。ウェブに侵食され、変革を迫られるコンテンツ産業(テレビ・新聞・出版・音楽・ゲーム)は、この時代をどうやってサバイバルしていくのか。「放送と通信の融合」の真の意味を解きほぐし、新聞業界の窒息を資本の閉鎖性・過少性とからめて論じるなど、「元・経済部デスク」の確かな眼で日本のコンテンツ産業の構造と未来を見通す。
目次
第1章 テレビとネットは融合するか(なぜネットでテレビ番組を流せないのか;放送側は、「そろり」と動き出したが… ほか)
第2章 「紙離れ」はどこまで進むか(朝刊を読むのは2軒に1軒!?;若年層の「新聞離れ」は急ピッチ ほか)
第3章 ネットになじむ音楽市場(「インディーズ」サイトが続々と;「CD不況」だが、「音楽不況」ではない ほか)
第4章 転機を迎えたゲーム産業(「世界の宮本」が2人;専用機種のいらないオンラインゲーム ほか)
著者等紹介
猪熊建夫[イノクマタテオ]
1944年、東京都生まれ。京都大学農学部農林経済学科卒業。1970年、毎日新聞社に入社。1988年より90年まで経済部副部長(デスク)。その後、映像ビジネスの世界に転身し、「釣りビジョン」代表取締役などをつとめる。日本記者クラブ会員。コンテンツ学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kentaro
8
2009年時点の時代背景で理論展開されていますので一昔前のインターネットサービスなので今となっては古い感じもします。特にたった10年前ではテレビはインターネットとの同時配信をしては儲からないとか、動画配信のビジネスモデルは成り立たないといった予測がされていた事がわかる。 当時の無料の動画配信は年齢や性別などの基本情報を登録している会員でも、長時間そのサイトに留まるユーザーがいないので広告配信モデルが成り立たないと考えられていたのである。米国では新聞が、ウェブファーストにシフトしていった流れが紹介された。2018/10/20
kabeo
2
インターネットの発展で変貌しなければならなくなるコンテンツ産業をテレビ、新聞、音楽、ゲームの各分野毎に解説。刊行から6年経っているのでさらにこの傾向は加速している。今まで築いてきたビジネスモデルがこうも早く崩れていくというのは恐ろしい。2016/03/31
ゆに
1
TV、ネット、YouTube、新聞、本、Jポップ、ゲームなど頻繁に利用する物の話題が多かったせいか読みやすかった。2012/06/21
葉
0
自分は垂れ流しで一方通行の媒体であるテレビを見ない。自分に情報を選別できる能力もないと思っている部分もある。放りっぱなしで送るから放送である。コンテンツ・伝送インフラ・プラットフォームの3区分で行政機関が介入する程度を報告するべきとしている。テレビなどは2次的創作物(DVD等)へも重きを置くような形になっている。初音ミクは個人的に凄いと思った。2015/11/11
ラスコリ
0
紙離れは問題になるかもしれないが、TVが消えることは何か問題があるのだろうか。PCで十分だと思ったが。だからTVとPCの比較は違和感を感じた。2014/08/07