内容説明
人間の感情は変幻自在のメロディを奏でる楽器であるとシェリーは言う。青春の憧れ、愛と孤独、生の歓喜と死の予兆…。19世紀末の詩人たちの心の旋律が同時代のイラストとともに甦るアンソロジー。
目次
ふいの光(D.G.#ロセッティ)
はじめての日(クリスティーナ#ロセッティ)
山の精(トマス#ムーア)
魔性のヴィーナス(D.G.#ロセッティ)
ヴェニスの夜(アーサー#シモンズ)
この世の愛(アーネスト#ダウスン)
ブリタニィのイヴォンヌ(アーネスト#ダウスン)
丘のうえにたって(ジョン#キーツ)
モーダリンの散歩道(オスカー#ワイルド)
五月のうた(ジェイムズ#トムスン)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
めがねまる
10
19世紀末を中心にした英国詩のアンソロジー。訳詞、作者紹介と作品解説、原詩の3部構成。初めは作者紹介解説なしに読んで、次に作者紹介と解説を読みながら読み返した。作者を知って解説を読むことでより深く胸を打つ詩が多く、付箋を貼っていたらいっぱいになってしまった。度々「戦争詩人」というワードが出てくる。第一次世界大戦時、詩はメディアの役割を果たしていたとこの本をきっかけに知った。そしてルパート・ブルックの「もし死んだら」という詩が大嫌いだ。戦場にロマンを抱くのは勝手だがそれを拡散するなと言いたい。2023/09/20
あぎる
0
訳詞も良いし絵画も良い。心が洗われる。手元に置いておきたい一冊。