内容説明
儒学や東洋学の伝統的な枠組みを超えたユニークな思想家として孔子を甦らせ、時代に先んじた孔子の洞察と着想、今を生きるわれらの「人間関係の哲学」としての『論語』を解き明かす。
目次
第1章 聖なる儀礼としての人間社会
第2章 岐路なき道
第3章 個の場
第4章 伝統主義者か予見者か
第5章 〈聖なる器〉という譬喩
解説 文化の始原から見た孔子
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
氷月
1
現代哲学の視点からの『論語』解釈。孔子は社会的な儀礼に聖なるものを見出したという。儀礼はオースティンの言語行為論のもとで行為遂行的発話として分析される。<礼>は形式主義的なものではなく、<仁>と一体であり、儀礼による相互尊重の世界が目指される。2021/11/05
oyoide
0
安冨歩・本城晴一郎 共著「ハラスメントは連鎖する」にこのフィンガレレットの論語の解釈が引用されている。 安冨氏らが示している、創発が妨げられず自己を表現でき、それで正しく他者に関わることにより「魂の植民地化」されない社会が築かれることと深いつながを感じた。 むしろ、上記本を読むことで、この本の理解に繋がる気がする。 2020/02/24
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