平凡社ライブラリー<br> カフカの恋人 ミレナ

平凡社ライブラリー
カフカの恋人 ミレナ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 428p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784582760255
  • NDC分類 289
  • Cコード C0323

内容説明

ひとりのジャーナリストとして、またひとりの人間、ひとりの女性として、真摯かつ果敢に生を全うしたミレナ。ナチス女性収容所で彼女と出会い、固い友情で結ばれた著者によって綴られる、ミレナの生涯と過酷な時代の証言。

目次

〈嘆きの壁〉の出会い
どんな野蛮な行為よりも強く
父ヤン・イェセンスキー
新しき時代を開くミネルヴィスト
恋人
底知れぬ深淵
フランツ・カフカとミレナ
素朴への道
結婚と病気
袋小路で
新しい仕事に向かって
政治記者
慈悲深き聖母
われわれを滅亡させるな
破局的爆発
自由な人間
「地平線に悲しい時がのぼりくる…」
ミレナに護られた人たち
狂信的な人びと
生死をかけた友情
最後の誕生日
ミレナの最期

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Koki Miyachi

13
このタイトルは掴みとしてはよいと思うが「カフカの恋人との物語」を期待すると裏切られる。第二次世界大戦のナチス収容所でミレナと出会った筆者が、友人としての敬意、友情の絆を通して綴った、ミレナの生涯と当時の過酷な社会環境の記録である。カフカがミレナへ送った手紙の引用がカフカとの関係を暗示するが、カフカがミレナの人生に与えた影響は大きくはない。カフカは20世紀を代表する偉大な作家だが、ミレナはジャーナリストとして、人間として、カフカに劣らない偉大な女性である。カフカの恋人という枕詞は要らなかったのではないか。2013/09/19

Tonex

3
チェコ人ジャーナリスト、ミレナ・イェセンスカーの伝記。著者とミレナはナチスの強制収容所で出会い親友になった。著者の目を通して、ミレナの生涯とミレナを取り巻く人々の姿が描かれる。▼ミレナはカフカの恋人として有名で、この本のタイトルも『カフカの恋人 ミレナ』となっているが、彼女の一生からしてみれば、カフカなどある時期にほんの一瞬人生が交わった程度の男にすぎないという感じ。▼強制収容所ものは正直読んでいて気が滅入る。2015/12/20

うりきち

1
このあいだ「ヒトラー暗殺、13分の誤算」という映画を見た。主人公の彼は決して道徳的に正しい人間ではないが、「自由」であるがために危険を察知して一人孤独に立ち向かう。彼やミレナやあとシンドラーといった固定観念から自由な人間が、すべての人を救えなくても目の前の自由や人を救いたくてしたことの意味を、いま考えなくてはならない。でも、もちろん、暗殺事件の巻き添えになった人のことにも思いを馳せつつ。ミレナのことをこの日本で演劇にした斉藤憐さんのことも忘れずに。2015/11/15

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