内容説明
伝統的な教父神学と、アリストテレス論理学を摂取した新しい論証的学問の相剋のなか、決定的な学の革新と再編がもたらされた。〈普偏論争〉を頂点とする転換期の代表作19篇を網羅。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
8
スコラ学が精緻化される10-12世紀には、各都市の学問機関での慣習や戒律が確立されて多くの宗派が乱立していく。その背景には、帝国と教会の間の共依存的だが相手の権力を窺う関係の中、諸都市間の交通を活発にした農業革命と流通の発展があった。その中で、神秘傾向に向かった教父のプラトン主義が、アリストテレスのカテゴリー論を援用して都市の学的機関のベースとなった自由学芸の前提を揺るがす。実在するのは個物だけか(アリストテレス)。それとも類や種も実在なのか(プラトン)。2つの問いは普遍論争を引き起こす(19編を収録)。2019/05/23
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