内容説明
子ども時代の戦争体験についての聞きとりや、子どもの心に与えた「トラウマ」、さらに疎開や被害体験の調査によって、子どもの戦争体験を多角的にとらえ、その実相に迫る試み。
目次
第1部 子ども時代の戦争体験の記録と理解(序論―「戦争の子ども」研究の意義;関西地域における「戦争の子ども」;「戦争の子ども」における心理学的研究と歴史学的研究の相補性;疎開体験の調査―精道国民学校の場合)
第2部 「戦争を生きた子どもたち」―シンポジウム記録より(シンポジウム趣旨;戦争の子ども時代を思い出すドイツ人;日本における子どもの戦争体験―関西地域における調査から;語りうる戦争体験、語りえない戦争体験;戦争を生きている子どもたち―祖父の戦場;全体討論)
第3部 「加害‐被害」関係と和解、そして赦し(戦争体験にみる「被害」と「加害」;喪、赦し、祈り―数ある例のひとつではない)
著者等紹介
森茂起[モリシゲユキ]
1955年生。京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。甲南大学文学部教授。専門は臨床心理学・トラウマ学
港道隆[ミナトミチタカシ]
1953年生。パリ第一大学哲学科博士課程修了。甲南大学文学部教授。専門は哲学・思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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