出版社内容情報
ルターに先んじたチェコ宗教改革。民族・国家意識を誕生せしめたその思想・歴史を明らかにし、現代に生かすべく遺産を探る論文集。
ヨゼフ・ルクル・フロマートカ[ヨゼフ ルクル フロマートカ]
編集
平野 清美[ヒラノ キヨミ]
翻訳
佐藤 優[サトウ マサル]
監修
内容説明
神なき時代を生きる現代人の宗教「ナショナリズム」の源泉を宗教改革に探る―。社会と教会が一体化した中世において、ボヘミア(チェコ)のヤン・フスは、福音を再発見することにより教会の権威を否定、異端として処刑されるも、その思想は近代への扉を開き、20世紀にチェコスロヴァキア共和国が独立を果たす精神的支柱となった。作家・佐藤優が最も敬愛する神学者フロマートカがヤン・フスの業績から現代に受け継ぐべき遺産を明らかにする論文集。
目次
第1章 ボヘミア宗教改革の終末論的希望(フス派革命以前の改革者ミリチ・ス・クロムニェジージェ;ミリチの弟子、マチェイ・ズ・ヤノヴァ ほか)
第2章 より新しい聖書研究に照らした兄弟団の神学の主たる動機(教会の真の一致と必要な分裂を分けるもの;主の食卓と聖餐の終末論的な捉え方 ほか)
第3章 寛容令から今日へ(ボヘミア兄弟団誕生までの宗教的寛容の歴史;啓蒙主義者と宗教的夢想者との間で ほか)
第4章 自由への奉仕(十四世紀末からの教会の歩み;第一共和国時代の教会の歩み ほか)
第5章 宗教改革から明日へ(宗教改革の父たちの遺産;旧世界と新世界の間で ほか)
著者等紹介
フロマートカ,ヨゼフ・ルクル[フロマートカ,ヨゼフルクル] [Hrom´adka,Josef Lukl]
1889年生まれ。1920~39年、47~69年、フス神学大学(現コメンスキー神学大学)教授。ナチス政権下にアメリカに亡命、プリンストン大学で客員教授(1939~47)を務め、47年チェコスロヴァキアに帰国。エキュメニズム(教会一致)運動への参加、マルクス主義との対話を進める。1968年の民主化運動「プラハの春」に参加し、ソ連軍に抵抗。1969年没
平野清美[ヒラノキヨミ]
1967年、神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。読売新聞社を退社後、チェコ政府奨励奨学生として国立カレル大学に留学。チェコ語学修士
佐藤優[サトウマサル]
1960年、東京生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省に入省。対ロシア外交の最前線で活躍。2002年背任と偽計業務妨害容疑で逮捕され、09年最高裁で有罪が確定し失職。14年執行猶予期間を満了し、刑の言い渡しが効力を失う。05年発表の『国家の罠』で第59回毎日出版文化賞特別賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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funuu
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