出版社内容情報
思想を捨て小説を書くことを選んだミラン・クンデラ。作家の知己であり、ほとんどの翻訳を手がけた著者が記す稀有な作家論。
西永 良成[ニシナガ ヨシナリ]
著・文・その他
内容説明
翻訳者がみた作家・作品を介した対話。「近代のイメージとモデル」であった小説に賭け、「実存の未知な部分」を探ろうと果敢な挑戦をつづける「反現代的なモダニスト」の半世紀の軌跡。ほとんどの作品を訳したからこそ書きえた「個人的」クンデラ論。
目次
第1章 小説の発見(前史;小説への途―実作以前の小説概念;『小説の技法』―実作者の小説観;クンデラとカフカ)
第2章 小説の創作1―チェコ時代(短編集『可笑しい愛』あるいは性をめぐる人間喜劇;『冗談』あるいは社会主義の経験の実存的決算;『生は彼方に』あるいは反抒情詩としての小説;『別れのワルツ』あるいは終末論的なブラックユーモア)
第3章 小説の創作2―フランス亡命時代(『笑いと忘却の書』―小説の新しい形式を求めて;『存在の耐えられない軽さ』あるいは未経験の惑星;『不滅』あるいはフランス小説)
第4章 小説の創作3―フランス語表現の時代(表現言語の変更;フランス語による小説)
第5章 小説的エッセー(『裏切られた遺言』;『カーテン』と『出会い』;クンデラとサルトル;クンデラの反ヒューマニズム?)
著者等紹介
西永良成[ニシナガヨシナリ]
1944年富山県生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。東京外国語大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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