内容説明
咲き乱れる「列挙」の修辞学。物の名などを並べあげる修辞法は、世界各地の文学に普遍的である。だが、神話から太宰治まで、日本文学における「物尽し」のごとき多彩な展開・高度な洗練をとげたものは、他に例をみない。枕草子、梁塵秘抄、お伽草子など、具体的な開花の様を微細に見とるとき、日本的文芸意識の根底が明るみに現れる。
目次
第1章 「物尽し」序説
第2章 現実から夢へ―お伽草子の物尽し
第3章 をかしきもの―『枕草子』と雑簒的な列挙の伝統
第4章 物尽しの構造―『梁塵秘抄』の場合
第5章 文尽し―『小町草紙』と日本文芸史
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