出版社内容情報
漱石、熊楠から谷崎潤一郎、藤田嗣治、大佛次郎、稲垣足穂、幸田文、池波正太郎、田村隆一、三島、開高、中島らもまで、猫を愛した作家と作家に愛された猫の永久保存版アルバム。
内容説明
漱石の「吾輩」から、中島らもの「とらちゃん」まで作家に愛され、描かれた猫たちのアルバム。
目次
夏目漱石と「吾輩」―明治の文豪は日本で初めて知性をもった猫を描いた
南方熊楠とチョボ六―明治の大奇人、猫を相棒に暮らす
コレットとキキ―猫を綴り、猫のように愛され、猫より猫らしく生きた
寺田寅彦と三毛、玉―大の猫嫌いが猫好きに変貌。大発見を次々と…
熊谷守一と盲目の三毛猫―人間に気をつかわない自由気ままな猫を愛した
朝倉文夫と松、竹、梅―“東洋のロダン”は猫がライフワーク
竹久夢二―猫のように愛されたい かなわなかった恋へのレイクエム
谷崎潤一郎とタイ―猫とをんなと文豪の耽美な三角関係
藤田嗣治―画室にモデルがいないと猫を描く
内田百〓(けん)とノラ、クルツ―尻尾曲がりの虎ブチ失踪!泣いて、捜して、十三年〔ほか〕
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もんらっしぇ
105
表題は「作家」となっていますが、小説家だけでなく画家、彫刻家、学者、詩人、演劇人など、明治期以降の様々な各界著名人が愛した猫ちゃん達を貴重な写真やイラスト、そして随筆で著し表現する良い着想、稀有な企画の一冊。作家たちが如何に猫を愛したか、ただただニヤつきながら眺めて楽しめる写真を多数掲載。例えば三島由紀夫や池波先生!猫のツーショットなど未見の写真で驚きの連続♪また名前は知っていても未だ作品を読んだことがない作家の猫エピソードを知ることで、それらの作品を読んでみたくなるのも宜なるかな。ですね(^^)/ 2023/01/31
ふう
92
以前に購入して半分ほどじっくり読み、ちょっと休憩のつもりで本棚にしまっていました。読友さんの感想を読んで思い出し、後半を読みました。猫と暮らすおもしろさと喜び、猫を失った悲しさと虚しさがあふれていました。飼っている人の数、猫の数だけ愛情の表現も様々。わかるなあ、と切なくなるほど共感しながら読みました。作品を通してしか知らなかった作家と猫の写真も味があってよかったし、イラストや絵も猫の可愛らしさがあふれていてすてきでした。「もしも来世があるのなら やっぱりネコと暮らしたい」(大佛次郎)2015/04/28
kinkin
91
表紙の猫は中嶋らもさんの猫、とらちゃん。 コロナブックスの作家シリーズ、いつもながら 本人の素顔が現れたような写真が楽しみだ。 今回は猫、犬の本は読んでいたが猫はまだだった。 南方熊楠、寺田寅彦、谷崎潤一郎、内田百閒、稲垣足穂 田村隆一、三島由紀夫、開高健他。みなさん頑固で癖のあるような 作家さんばかりのように感じた。池波正太郎の猫は水割りを少量ながら飲んだと書いて あったが本当かな?うちは犬を飼っている。 猫は犬のように人に媚びをうったりしないところが いいと友人が言っていたのを思い出した。図書館本 2025/08/04
ガクガク
89
タイトル通り、作家の先生方と飼われた猫たちの様々な「愛の形」を写真と短文で綴る読み物。それにしても実に多くの作家たちが猫を愛したんだなあというのが簡潔な読後感。表紙の中島らもの「とらちゃん」、裏表紙の室生犀星の「ジイノ」の写真も実に愛らしい。直感で何の裏づけもないけど、作家の先生方と言うのは、犬よりやはり猫の方がお似合いなのではないか。ペットでありながら自由独立的な猫の生き方が、作家と言う職業により親和的なのだ。本文中にも多く掲載されているが、巻末にある「猫の名作文学館」は、今後の「猫読み」の参考になる。2014/08/10
もんらっしぇ
86
近所の猫が夜中に「アオ~ン」「ウア~ン」「フニャ~」といった大きな声で、赤ちゃんが泣いているかの如く鳴きはじめ、煩くて眠れない…(-_-;)かと言って怒る気にもなれず悶々としていると、ふと目に留まったのが本作。実は数年前既に当サイトにレビューをUP済みなんですが再読をば…まず表紙のネコちゃん可愛いですが中島らも氏の愛猫。ああ、もう亡くなって20年も経つのか…裏表紙のネコちゃん、信じられないことにご主人様と一緒に「火鉢」に当たっています!その人の名は室生犀星。猫は何匹も飼っていたようです♪→ 2025/05/08
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