内容説明
古今の花の歌を味わう。秋の花を詠んだ古今の名歌を、華麗な植物画とともにひもとく珠玉のエッセイ集。
目次
紅葉
菊
野菊
鶏頭
吾亦紅
芒
葛
萩
撫子
秋海棠
藤袴
彼岸花
溝萩
桔梗
蕎麦
松虫草〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
117
この杉本さんの「花ごよみ」も最後の1冊となりました。秋の花がカラフルな色彩で描かれています。喜久をはじめとして、葛や烏瓜など見ていて楽しくなります。目の保養です。文章も杉本さんは様々な古典を読んでおられるので参考になります。2016/05/03
クラムボン
9
「われわれが親しみ、なつかしみ、いつくしんでいる秋の草花を歌った詩歌は、西洋にこれを求めても容易に見つからない。秋の七草は、ひとつとして西洋に自生していないし…」と語る著者はフランス文学が専門です。西洋の詩歌を引合いに出すことが出来なくて残念だとは、言っています。ただ著者の心の深い処に宿るのは、日本の繊細な草花や古歌なんだと分かり、とても嬉しい秋篇でした。2022/11/10