平凡社・自然叢書<br> 洪水と治水の河川史―水害の制圧から受容へ

平凡社・自然叢書
洪水と治水の河川史―水害の制圧から受容へ

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784582546071
  • NDC分類 517.21

内容説明

洪水の氾濫を力づくで押えこもうとした近代治水の破綻が明らかになったいま、水害を軽減するためには、自然との共存を図った近世の治水・水防体系の巧みさに学ぶことが必要なのではないだろうか。

目次

第1章 近代治水の勝利と破綻(水防と治水;近代治水の功罪)
第2章 川の個性と水害(地質と河川の特徴;沖積平野を流れる河川の三形態;川を変える自然の猛威;川の流れと降雨;人の営みと水害の変化)
第3章 自然の制約と技術の限界下で―近世の川と水害(北上川の大改修と舟運体系;桂離宮にみる水害への対応;『百姓伝記』にみる水防・治水思想;利根川の舟運・治水体系と浅間山の噴火;信濃川・阿賀野川の分離と近世技術の限界)
第4章 近代技術の登場と水害への対応の変化(信濃川大河津分水;終わりなき利根川治水;ダムによる洪水の調節;治水計画と排水ポンプ;弱体化した水防)
第5章 自然と共存する水害への対応(総合治水対策;超過洪水対策;水害対策のあるべき姿)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ごーや

3
河川工学者が近代的治水を批判し、新たな治水思想を打ち立てている。治水と水防、洪水と水害の違いを明確にしている。科学や技術の進展によって、土木工事の水準は飛躍的に高まり、堤防やダムによって計画的に治水がなされていると思っていたが、それによって起こる弊害、思想なき治水の問題点について歴史資料などを紐解いて解説している。視野が広く、指摘したい問題点や主張が明確で、専門外にとって本当に勉強になる。流域治水を進めるにあたり、上流、下流、右岸、左岸など利害関係のある地域の人々が想像力をもって水防にあたれるかどうか。2020/07/30

AnoA

0
一部のみ了。『百姓伝記』。受け身の変遷。2018/12/08

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