内容説明
大地を揺さぶる地震の謎に挑み、地震の速さ、震源の位置を探り続けた18世紀以降の科学者たち。大地震襲来説に怯え、デマに躍らされる市井の人びと。科学としての地震学成立までの紆余曲折の歴史をふり返る。
目次
第1章 地震学の黎明(高まる地震への関心;ジョン・マイケルの地震観)
第2章 震源を求めて(沈滞期の光明;日本地震学会時代)
第3章 地震の速さ(ヨーロッパへ伝わった地震波;ミルンと人工地震)
第4章 震度と地震の規模(震度と規模の混同;地震エネルギーの算定)
第5章 東京大地震説とデマ事件(大地震説の発端;大森と今村の相克)