内容説明
人はなぜ自然を愛するのか。社会生物学の泰斗E・O・ウィルソンがナチュラリストとしての自らの精神の軌跡を回想し、人間の自然観の根源に迫る。
目次
1 ベルンハルツドルプ
2 超生物
3 タイムマシン
4 極楽鳥
5 詩的な種
6 蛇
7 適切な場所
8 自然保護の倫理
9 スリナム
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nico560
1
動物や植物に対して、様々な視点から書いた本。個人的にハキリアリという生物の分業制の話がとても興味深かった。2020/12/12
Ryosuke Tanaka
1
ハキリアリの生活環や熱帯雨林のエピソードなど読んで楽しいエッセイなのだが、「環境保護の倫理」の話に収束させていくやりくちが上手い。「科学者」という(自然を愛すると同時に破壊に加担してしまっている)アンビバレントな立場から、直感的な自然愛から出発しつつ、理論生物学者らしい冷徹な視線を持って、「責任」の問題をうまくバイパスし、経済の自律的なシステムの中に自然環境を保護すべき「情報資源」として埋め込むことを提案している。2017/02/03
cipher
0
ド理系な本なのかと思いきや、エッセイ調で楽しく読める一冊だった。数字や学名が並ぶのではなく、ひたすら人間臭い視点から生物の多様性や自然界との関わりを論じているからこそ、なんだか親近感をもって氏の思想を受け入れられた気がする。本当は小難しいことが語られているはずなのに。人間が自然を支配しているなんておこがましい。西洋の人間がこう言うんだからおもしろい2014/09/15
takao
0
ふむ2025/05/11