内容説明
「天皇」「修験道」「女相撲」「力士の裸」「闘わない相撲」「近世考古学」。これら六つの視座から浮き彫りにされる斬新な相撲像を通して日本文化を読み解く。
目次
１ 相撲の起源と天皇
２ 土俵まつりと修験道
３ 女相撲―もう一つの大相撲
４ 古代の相撲と裸体
５ 演じられる相撲
６ 江戸の相撲と玩具
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Toska
10
おどろおどろしい副題に惹かれる。歴史学、民俗学、人類学を切り口に、我々がよく知る大相撲とは一味違う「相撲」のあり方を探った論集。優雅な宮中行事だった「相撲の節」は、実は全国から力士を集め天皇の前で競わせる服属儀礼で（不参加者は処罰された）、力士が裸になるのも武装解除を表している可能性があるとのこと。成程。つまり力士はまつろわぬ民の象徴というわけだが、それだけの存在感を持っていたとも言えそうだ。2024/09/14
