内容説明
１７６８年、清朝支配の象徴である辮髪を切り魂を奪う妖術師の出現が、人々を震撼させた。近代前夜、鳴動する中国の政治と社会の構造をみごとに透視した歴史叙述。
目次
第１章 中国の辮髪切りの話
第２章 繁栄の時代
第３章 見える恐怖と見えない恐怖
第４章 犯罪の定義
第５章 妖術恐怖の起源
第６章 省におけるキャンペーン
第７章 妖術師の師匠を追って
第８章 捜査の終焉
第９章 政治的犯罪と官僚制的独裁制
第１０章 主題と変奏
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kure
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本書は、近代の到来を目前とした近世中国の民衆社会や官僚制の様相を、ミクロストリア的な歴史叙述で見事に描き出した著作である。学術的なレベルだけでなく、その叙述も素晴らしく、読んでいて飽きさせない。2021/03/07
