感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
拓也 ◆mOrYeBoQbw
22
学術書。中世日本(平安末~鎌倉~室町)の新羅明神、摩多羅神、宇賀神弁財天、牛頭天王に関する、古典に登場する物の今では殆ど忘れられた信仰に関する学術書です。大学時代に(数学科なのに)中世鎌倉の講座を多くとってた事もあり、当時から愛読していた一冊で、私の日本宗教の分析の軸にもなってる興味深い作品。江戸時代や明治時代に禁止された宗教も、姿を変え(尚且つ伝承も改竄されw)今でも別の形で信仰されてる事が解り、権力と宗教、そして日本にも邪神が結構沢山いる事に気付かされますね。文庫版も出ていますよ|ωΦ*)フフフ・・・2018/02/06
toiwata
3
文字通りの意味で仏にあったら仏を殺す世界。精緻かつ不可思議な式次第に没入し、禁忌と業罰を恐れた人々についての破格の本。2014/08/05
ロータス
2
八坂神社の御祭神は素戔嗚尊であり牛頭天王でもあるのだが、牛頭天王は仏教由縁でも神道由縁でもない。いったい牛頭天王とは何者なのか、それが知りたくて読んだ。結果、他にも渡来人によって輸入された「神=異神」は宇賀神や摩多羅神などがいるとわかり、神仏習合とは神道、仏教、道教、ヒンズー教等、数多の神が一体になったものと理解した。彼らはほとんどが疫病をもたらす疫神であるが、その祟り神を丁重に祀ることで疫病退散に反転させた先人に倣いコロナウイルス退散を願うことは、非科学的ではあるが心の安定のためには無駄ではないと思う。2021/09/02
わ!
0
すごい本だ!すべてマイナーな神さまの情報で埋め尽くされているのだから、スキ者にはこたえられない一冊となっている。主な神さまとしては新羅明神、摩多羅神、宇賀神、牛頭天王の四柱。私の評価では難しくはない。ただし取り付きにくいのは確かである。なぜ取り付きにくいのかというと、細かすぎるのではないだろうか?例えば牛頭天王にしても、この本では、牛頭天王の「島渡り祭文」を取り上げて、これまた細かく書いてくれているのだが、やはり解釈に困り「…で?、どう考えれば良いの?」ということになってしまう(…で考えさせられる)。2019/01/26
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