内容説明
ゴンクール賞に名を残す兄弟が歴史に埋もれた女性たちの生活と風俗を限りない憧憬の眼で描いた名著。
目次
1 誕生・修道院・結婚
2 社交界―サロン
3 社交界の気晴らし
4 愛
5 結婚生活
6 市民階級の女性
7 庶民の女性―あそび女
8 美とモード
9 女性の支配と知性
10 女性の魂
11 女性の黄昏
12 女性の哲学と死
解説 ゴンクール兄弟と新歴史
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チョコ
54
ゴッホの展覧会で見た『三冊の本』の中に、ゴンクール兄弟の本『娘エリーザ』があり、その本は図書館になかったので、ゴンクールの見た女性やその世界を読んでみた。巻末の解説では女性嫌い、女性蔑視の彼らだそうだけど、私は、歴史が好きなので、文化史的に面白く読めた。かなり詳細に描かれた感じ。図解も多くて、私的には満足。途中あれこれ読んでいて借りてから1ヶ月もかかってしまった。2024/02/18
chinami
0
女は教養によってのみメスから女になる。なるほど、確かに。知識を身に付けた女なんてそうそう必要とされないことが、今の女ですらわかってる。でも、そういう一部の女以外は雌なのだ。 ゴンクールの女性観ははっきりいって、ちょっと奇妙だけど、18世紀の女性を愛していたんだろうなと思う。 2012/08/22
春色
0
フランスの18世紀「貴族階級」の女性たちにスポットを当てた一冊。豊富な資料を元に、この世紀に生きた数多くの女性たちの生活をまざまざと描いている。/が、女性に対するこの兄弟の偏愛と蔑視が疑えて、ちょっとどうなのかなーと。資料としては一級なのだろうけれど、ちょっと引っかかる。2009/12/20