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内容説明
九〇年代末から大変貌する韓国を深層から照射する気鋭のエッセイ。マクロ文化と日常のミクロ文化に通底する「儒教」的価値観とモラルを微細に解読。終章で日本の韓国像の歪みをも批判。
目次
1 文化のパラダイム―マクロカルチャー(「小中華パラダイム」のコスモスと亀裂―伝統・近代・脱近代の韓国文化;大統領をめぐるコスモスと亀裂―金大中大統領選出に関して;「朝鮮化」する韓国―韓国的ポストモダンと儒教)
2 文化の細部―ミクロカルチャー(身体 手の憂鬱―儒教的価値観による身体の植民地化;主体 ニムの力―上位者による下位者の支配の構図;翻訳 儒教国家のアラジン―韓国語と日本語における中世性の相違;断絶 至尊派の恨―秩序撹乱者の道徳志向性とその挫折;撹乱 ノイズの通過儀礼―対抗文化のマーケティング戦略に見る儒教的主体;快楽 韓国料理のコスモスと亀裂―分裂的二元性とそれを支える一元性;帝国主義制 しめやかな、力ずくの―美と純粋をめぐる終わりなき暴力;移動 “列車”の想像力―「浪漫」的心性を破壊する日本の影)
3 日本というまなざしによる亀裂(戦後日本の朝鮮文化研究;「朝鮮研究」という亀裂とコスモス―朱子学的思惟・普遍主義・異文化変形主体;「朝鮮語教育」という亀裂とコスモス―イデオロギー還元主義・全体性・「コンセプト」;日韓、新しい主体性と共生の時代)
著者等紹介
小倉紀蔵[オグラキゾウ]
1959年生まれ。韓国哲学専攻。東京大学ドイツ文学科卒業後勤務していた電通を退社、韓国留学。ソウル大学哲学科博士課程修了。現在、東海大学外国語教育センター助教授
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