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内容説明
パブの一杯のビールから、イギリス社会が見えてくる。ビールとパブの起源から現代までの歴史をたどる。飲酒文化にみる英国庶民誌。
目次
序章 イギリスのパブとビール
第1章 ビールの文化史(一六世紀まで)
第2章 パブの文化史(一六世紀まで)
第3章 大量飲酒の時代(一七世紀)
第4章 産業革命の時代と飲酒(一八世紀)
第5章 大英帝国のパブとビール(一九世紀)
第6章 大企業化とマス・メディアの時代(二〇世紀)
終章 パブとビールのイギリス性
著者等紹介
飯田操[イイダミサオ]
1946年、兵庫県生まれ。大阪教育大学大学院修士課程修了。現在、広島大学大学院総合科学研究科教授・博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なおこっか
4
徹底的にパブとビールからイギリスの歴史を語る本。水より安全な飲み物として、自家製エールがあった時代から、次第にビールは祝祭の飲み物となり、しかしローマ勢にワインは高級品みたいなイメージを持ち込まれ、ビールは庶民のものとなり、工業生産の波で大量飲酒の懸念、産業革命期には日曜夜の深酒で月曜を勝手に休息日とする労働者たち、世界大戦時には高揚に利用しようとする政府、商業化されても生き残るエール。歴史の大河である。合間合間に、文学作品でのパブとビールを取り上げてあるのが嬉しい。2021/09/27
冬憑……(ふゆつき)
3
英国っつったらパブで、パブっつったらビールであるが、生憎僕はビールを嗜まないので英国風パブにはあまり足が伸びない。しかしサッカーはパブで見るのが楽しいので、もし英国に行ったらパブに行きたい。一言にパブといえども色々あるようで、雑多な店からオサレな店まであるようだ。そこで支給される1パイントのエールもしくはビターをやり、贔屓のチームのアンセムを歌えば立派な英国紳士淑女となりえるだろう!ひゃっほう。パブとは、なんとも魅力的な、社交場なのでしょうねぇ。ビールが飲めたらだけど…2014/03/25
fumisikimi
0
勉強になった ポーターとか2012/12/16
fritzng4
0
プリニウスの昔から、大麦から酒を造る文化はあったが、それがブリテン島に渡り、エールとなったのは恐らく中世。かつては大事な栄養源として、パンの代わりに飲まれることもあったとか。朝食として、ときには子供も。そんな、イギリスにおけるビールの歴史や、エールハウスとして出発したパブの歴史が語られるんだから酒飲みのイギリス好きとしちゃおもしろくないわけがない。文中に出てきた『すぐれたパブの案内』というガイドブック、ほしいなあ。2012/09/15
金宗泰
0
イギリスの中世〜近代の生活史は本当に面白い。今では考えられないくらいの酒漬けの日々、酔っ払いながらの仕事はもちろん老若男女全員酒乱。そんなイギリスだからこそパブを研究するだけで当時の人の行動様式や政治、歴史まで見えてくる。今ではイギリスのパブは観光客にとっては必須で訪れる場所になった、クラシックな雰囲気を感じられる空間。でもひと昔前は犯罪やごろつき、最下級の労働者たちがたむろする、そんな人たちのサードプレイスとでもいう場所だったということ。サードプレイスの先駆けだな。またパブでビター飲みたいな。2024/07/30