出版社内容情報
商業出版の成立から読書と生活習慣、教育装置、歴史意識まで、書籍文化を生み、書籍文化が生んだ環境を、多様な視角から描く。
【著者紹介】
一橋大学大学院教授
内容説明
字を読み、字を書き、本にして読み手に届ける。筆と紙、教育と教材、印刷・製本の技術、流通経路が必要となる。その文化が、読書による人間形成を、文書による交渉術の発展を、歴史意識を、政治意識を、世界の再編を促す。近世から近代へ、読書環境の諸相。
目次
総論 書籍文化とその基底
1 本の文化と文字環境
2 近世日本の読書環境・流通環境
3 近世における民衆の手習いと読書―子どもの「器量」形成を中心として
4 往来物と書式文例集―「文書社会」のためのツール
5 実録のながれ―「越後騒動」と歴史・記憶・メディア
6 歴史叙述と読書
7 読書と民俗
8 近世後期の教育環境としての漢学塾―咸宜園とその系譜塾
9 近代における書物の流通環境・読書環境の変容―書物の流れとその制約
著者等紹介
若尾政希[ワカオマサキ]
1961年、岐阜県生まれ。東北大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。現在、一橋大学大学院教授。専攻、日本近世史・思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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