出版社内容情報
『延喜式』を中心に古代資料を精読し、アワビの食べられ方と古代国家の祭儀との関係を探り、さらに実際に再現調理をすることでアワビの文化史をひもとくユニークな一冊。
内容説明
今や祝儀袋の飾りの方が有名な「熨斗アワビ」をはじめ、アワビの食習慣と潜水漁は、古くから東アジア世界に列島社会の特徴として知られていた。古代の法制書『延喜式』を読み解き、さらに復元実験という方法を用いて、古代国家がアワビという食材の生産と管理をどのように行っていたか、その実態を探る。
目次
1 『延喜式』のアワビ食材とその管理(『延喜式』を読み解く;アワビの品名と分類 ほか)
2 地名が表示されたアワビ(東鰒と安房雑鰒;島鰒 ほか)
3 長鰒(熨斗アワビ)の加工法と税物特性(長鰒の形状;伊勢神宮の熨斗アワビ ほか)
4 鮨鰒(アワビのなれ鮨鰒)の加工法と貢納量(『延喜式』の鮨鰒;鮨鰒復元実験の目的 ほか)
著者等紹介
清武雄二[キヨタケユウジ]
1965年、福岡県生まれ。國學院大學大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、国立歴史民俗博物館特任助教。専攻、日本古代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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