モダン都市文学 〈1〉 モダン東京案内 海野弘

モダン都市文学 〈1〉 モダン東京案内 海野弘

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  • サイズ A5判/ページ数 473p/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784582300819
  • NDC分類 918.6
  • Cコード C0395

内容説明

1920年代から30年代にかけて発表された日本文学の中から、近代都市の諸相を描写した小説、エッセイ、探訪記、座談会などを収録。現代日本都市の原風景が視えてくる。

目次

東京初上り(生方敏郎)
スポオツの都市にて(阿部知二)
水族館(堀辰雄)
ただ見る(ささきふさ)
丸の内の展情(浅原六朗)
甃路スナップ(龍脆寺雄)
ボクの街(サトウ・ハチロー)
浅草の動き(武田鱗太郎)
現代の三頁(新居格)
ステッキ・ガール倶楽部(松岡久〓)〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bapaksejahtera

10
1920年代モダニズム作家を中心に東京風俗を背景とした小品を掲載する。シリーズ各巻の編集基準が不明確だ。本巻には当時の東京案内のような内容を期待したが、該当するのは、第一次大戦終結を祝い不忍池で開催された博覧会見物に上州から訪れた親戚一家を案内する、音羽在住の若夫婦の手記に借りた生方敏郎の「東京初上り」が唯一。他はアメリカニズムに溢れた実験的な文体が、今日定着した外来語表記と異なる等読みにくいし、感覚のズレが大きい。巻末に著作権者探しの記述がある程、今日知られぬ著者が多い。本文よりはコラムが拾い物である。2024/12/29

ポン・ザ・フラグメント

1
モボ、モガといった死語や、「コティ」「ビクトロラ」などのもはや聞かれなくなった固有名詞、銀座や新宿のカフェやダンスホールのような場所に関する語を、緩めの、かといって現代に比べればかなり消極的な倫理観でまとめれば、とりあえず「モダン」な物語は作れそうです。そんな気がするのはこの本から「モダン」な思想を剔抉するのが難しいから。高校生の頃、当時は「呪われた作家」だった龍胆寺雄を読んで得意がっていた自分を思い出しました。でも、巻末の「享楽地漫談会」では「この人はただのお調子者だったんだ」と悲しくなりましたね。2012/12/05

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