内容説明
プラハ市民はいかに戦車と向き合ったのか?20世紀の歴史的実験であった“プラハの春”の圧殺と、言葉を武器とした抵抗のすべてをとらえた画期的ドキュメント。ロバート・キャパ賞受賞のクーデルカの傑作が、初めて明らかになる。
著者等紹介
クーデルカ,ジョセフ[クーデルカ,ジョセフ][Koudelka,Josef]
1938年、チェコスロヴァキアのモラヴィアに生まれる。プラハ工科大学で航空学を専攻。航空技術者として働きながら、独学で写真を撮り続け、舞台写真家として活動を始める。さらにロマ(ジプシー)を取材した写真展で注目を集め、67年に写真家の道を選ぶ。68年8月のワルシャワ条約機構軍のプラハ侵攻を撮影。当局の目をかいくぐって持ち出された写真は翌69年にマグナムより匿名の写真家の作品として配信され、世界に大きな衝撃を与え、匿名のまま、同年のロバート・キャパ賞を受賞(84年に自らの作品であることを公表)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kino
2
1968年8月にソ連を中心としたワルシャワ条約機構軍がプラハに侵攻した、そのときの写真集です。巻頭に6ページにわたって侵攻に至った経緯が解説されていて、非常にわかりやすかった。 白黒写真なのですが、市街の人々や侵攻軍の兵士の表情がむき出して、圧がすごい。プラハ側の抵抗として、一夜で標識や番地が姿を消したという話にぞくっとくる。日本は島国だから戦車は来ないだろうけど、普段の道路に戦車がいるって、どんな感じなんだろうな。 ちなみに8月半ばのはずなのに長袖ジャケット着てる人率の高さに慄く。寒いのか…。2018/10/24
なむさん
0
1968年の「プラハの春」を圧殺したワルシャワ機構軍と、それに直面したプラハ市民の抵抗を、ファインダーを通して追体験できる一冊。大きくて重たいが、読後感もずっしりと。力のある本でした。2013/04/18
Penguin240
0
いちプラハ市民の視点からプラハの春を捉えたクーデルカのマスターピースが大型版の圧倒的な迫力で堪能できた。会場限定販売でプレミアが付いている代物だが、買って損はない。2012/03/28
yanoms
0
あの冷たくてシニカルなユーモアがチェコということなんだろう。2011/04/22