出版社内容情報
ブリューゲルやフェルメールなど、西洋の絵画にはしばしば「器」(陶磁器)が登場する。「器」はまた、文人モンテーニュなどの著作にも現れ、フランス革命前後の王侯貴族の生活を興味深いエピソードで彩るなど、西欧人の生活習慣と歴史そのものを示す題材といえる。
本書は、ヨーロッパ陶磁の研究家として活躍する著者が、ヨーロッパの陶磁器をめぐる豊富で楽しい薀蓄を存分に書きつくす美術エッセイ。有名な絵画や文学に登場するヨーロッパ陶磁の「器」を巡り、ときに愉快な、ときに奇怪で不思議なエピソードを全12章で綴る。
文中で取り上げる器はマイセンやセーヴルのような美麗な器だけでなく、髭よけのついたカップ、食品サンプルの原型ともいえる飾り皿など多岐に及ぶ。どれもヨーロッパの人々の生活に密着したものであり、形の面白さ、用途の多様さなど、現代人から見ても趣き深い品々を選んでいる。
西欧陶磁器のファンは数多く、生活の楽しみを重視し、海外旅行などにも積極的な方が多い。本書は、綺麗だったり奇妙だったりという陶磁器の多彩な魅力を解説するとともに、さまざまな「器」が実際にどのように使われていたのか、そこから見えてくるヨーロッパ人のリアルな生活史についても語る。
カラー口絵8ページのほか、本文中に写真を多数掲載し、ビジュアル面も充実。
<目次>
01 ブリューゲルの器
02 モンテーニュの器
03 魔法の器
04 フェルメールの器
05 猫の器
06 伊達男の器
07 ホガースの器
08 だまし絵の器
09 マイセンの三人の王女たちの器
10 マリー・アントワネットの器
11 カサノヴァの器
12 鴎外の器
おわりに
参考・引用文献
内容説明
ブリューゲルやフェルメールの絵、モンテーニュや森〓外の日記。美術と文学に現れる、ときに美麗、ときに愉快な器の数々。キレイだけではない、西洋陶磁器のもうひとつの魅力を発見してみよう。
目次
ブリューゲルの器
モンテーニュの器
魔法の器
フェルメールの器
猫の器
伊達男の器
ホガースの器
だまし絵の器
マイセンの三人の王女たちの器
マリー・アントワネットの器
カサノヴァの器
〓外の器
著者等紹介
大平雅巳[オオヒラマサミ]
1953年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部美術史学専攻卒。西洋陶磁史家。長年、美術・考古学関係の書籍編集に携わるかたわら、現地調査を重ね、主として文化史的観点からヨーロッパ陶磁史を研究してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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