出版社内容情報
澁澤龍彦が愛した伝説の作家マッコルランによる写真論。ベンヤミンに先駆け、戦間期欧州の写真を論じた「もう一つの写真小史」。
内容説明
澁澤龍彦らが愛した伝説的な文人の手になる、もうひとつの「写真小史」。「社会的幻想」を鍵語に、アジェ、クリュル、ケルテス、カーアン、カルティエ=ブレッソン、シュタイナート、ロニスなどに通底する戦間期ヨーロッパの根源的な不安の影を、また、かれらの作品に透けて見えるパリの街を、味わい深い独特の文体で自在に描く。写真批評黎明期ならではの豊かな果実。
目次
写真篇
テクスト篇(気分が優れなかったので…;写真屋;想像の文芸と写真;写真と社会的幻想;写真―社会的幻想の諸要素;写真2;グラフィックデザイン;パリの写真家、アジェ;『無効の告白』の余白に;パリ風俗史;ジェルメーヌ・クリュル―街路の感情とその付随物;写真、すなわち批評の道具。いくつかの密かな兆候;アンドレ・ケルテスの見たパリ;アジェ;写真と世界の詩情;光の加減;ベルヴィルとメニルモンタン;中心街の探検ガイド;合せ鏡;ヴァルタ)
著者等紹介
マッコルラン,ピエール[マッコルラン,ピエール] [Mac Orlan,Pierre]
1882年フランス・ピカルディー地方ペロンヌ生。本名ピエール・デュマルシェ。イラスト画家、ポルノ小説家(変名で)、作家、詩人、評論家、ルポライター、作詞家、放送作家。1950年アカデミー・ゴンクール会員選出。1967年レジオン・ドヌール3等勲章受勲。1970年没
昼間賢[ヒルマケン]
1971年埼玉県生。パリ第4大学博士課程給費留学、早稲田大学大学院博士課程単位取得退学。立教大学兼任講師、首都大学東京非常勤講師・共同研究員、東京理科大学非常勤講師。専門はフランス両大戦間の文学と文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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