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ひかり埃のきみ―美術と回文

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  • サイズ A5判/ページ数 209p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784582220230
  • NDC分類 708
  • Cコード C0070

出版社内容情報

現代美術家にして回文作家である著者の二つの顔を綜合した初の驚異の作品集

福田 尚代[フクダ ナオヨ]
著・文・その他

内容説明

本や文房具をモチーフにした“翼あるもの”“書物の魂”“言葉の精霊”“煙の骨”など四十八点を精選した美術作品、“はじまりからも終わりからも読むことのできる言葉”を「帰途」「過去」「彼方」「無形」「仮名」「日向」「輝石」と七つに再構成した回文作品、これらを、幼年期の記憶にまでさかのぼり制作の機微を記した「片糸の日々」で綴じたはじめての書物。

著者等紹介

福田尚代[フクダナオヨ]
1967年、埼玉県浦和市生まれ。1990年、東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業、1992年、同大学大学院美術研究科油画専攻修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちはや@灯れ松明の火

40
過去とはどこか、ひかりの中にふりそそぐ言葉の粒子。折りたたまれたページは翼、ただ一行を身に浮かべ、たったひとりのいばらは祈り飛び立った。過去とはここ、しかしここはどこか。色とりどりのしおりは書物の魂、架空の名が刻印された色鉛筆は煙の骨、大河に浮く思い做してはただ果てしない喪を空に書いた。過去とは永久、永久とはどこか。薄く削がれた消しゴムがハクモクレンの花びらに、重ねた花びらが書物に変わる、仮名の彼の名は花の香の中。はじまりからも終わりからも読むことのできる言葉が世界を循環する、ここは永久、永久とはここ。 2017/11/11

チェアー

15
何とも言えないものが心に沈んでゆく不思議な本。読んでいるうちに回文という意識が薄らいでゆき、呪術の口寄せを聞いているような気持ちになる。第3部の文章を読んで、回文とアートが作者の中ではひとつながりであることがわかった。そばに置いて時々覗いてみたくなる。自分の気持ちとともに。2017/01/25

カナン

12
先日、美術館に行き、福田尚代さんとジョゼフ・コーネルさんのコラボ作品を見てきて衝撃を受け(作品「電話帳」)、この本にたどり着きました。回文にはもちろん圧倒されましたが、やはり美術作品に惹かれます。今回は、原稿用紙に彫刻された作品がお気に入り!2020/08/27

ちぇしゃ

9
福田尚代さんのインスタレーションと回文、作品についての考察などが掲載された、唯一AMAZONや一般書店で購入が可能な書籍。福田さんの「言葉」へのこだわりと、内側から生まれ出でる「意味」についての思い、それらが形となっているものたち、と言えると思います。心的表象を言葉にするというと、安直だけど、間接的に単語、字面、言葉の音、そして連想。それらを組み合わせて表現する方法論としての回文。原稿用紙をくりぬいていくことで描く、言葉が生まれる以前の心象。直接的でない意思表示を感じたい時に手に取って読んでみてほしい一冊2019/07/29

しゃんぷーしょく

3
限界まで追い詰められた、この世界で生きにくい人を究極的に救う手立ては、自分ととことん向き合う創作なのかもしれないと思う。前半の芸術作品が割とすき。2019/05/24

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