出版社内容情報
佐渡島で生まれ育った芽衣は、同い年の親戚の新が住む東京に憧れをもつ女の子。東京旅行で新に案内された「聖央大学」に魅了され、芽衣の生活は大きく変わった。緑ゆたかな佐渡島で、夢みる未来に向かって歩みだす二人の物語。
内容説明
佐渡島で生まれ育った芽衣にとって、東京は夢のような街だった。新とともに東京の名門「聖央大学」を目指してから、芽衣の生活は大きく変わっていくことに―。緑ゆたかな佐渡島で、夢みる未来に向かって歩みだす二人の物語。
著者等紹介
高田由紀子[タカダユキコ]
新潟県佐渡市出身。『まんぷく寺でまってます』(ポプラ社)でデビュー。佐渡島ののびやかな自然のなかで葛藤し、成長する子どもの姿を描く作品が多く、本作もそのうちの一つ。「季節風」同人。「サークル・拓」同人。日本児童文学者協会会員
酒井以[サカイサネ]
イラストレーター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
79
児童書。高学年向き。中学受験、勉強意欲について▽佐渡島にで生まれ育った芽衣(めい)は東京に住む親せきを尋ねて、東京の大学に憧れた。同じ年の新(あらた)が中学受験をするときいて自分も勉強を頑張りたいと思う。けれど新は中学受験をやめ、母親と一緒に佐渡島へ移り住んできた。芽衣は佐渡島の生き物を紹介する代わりに新に勉強を教わる▽地方で勉強したいと思っても「女は勉強せんでいい」「東京の大学なんてお金がかかる」と言われるのはある。子ども達には希望を持ってもらいたい。良本。2024.5刊2024/10/08
モモ
40
佐渡島で暮らす芽衣は、東京で親戚の新が目指す名門・聖央大学にあこがれを持つ。自分も聖央大学に入学できるよう、がんばろうとした矢先、新が中学受験を辞め、佐渡島に移住してくる…。佐渡島が舞台で、出てくる人たちも良い人ばかり。芽衣のクラスメイトもみんな良い子だ。それも、東京で中学受験で苦しんだ新を優しく包み込んでくれる場所だからなのだろう。佐渡島の美しさが心に残った一冊でした。2024/07/20
雪丸 風人
18
新鮮な驚きのある作品ですね。うちの子にも見習って欲しいわ~。主人公は佐渡島に住む小学6年生。東京で見た名門大学に憧れた彼女が、カネなし、塾なし、学力なしというないないづくしの逆風のなかで、それでも夢に向かおうと奮闘していきます。子たちそれぞれが魅力たっぷりなのですが、特にどこにいても学ぶことはできると行動をもって示す少年の潔さと優しさがよかったですね。主人公が友人トラブルの際、自分自身に至らない点はなかったかと自らに問いかける部分も刺さりましたよ。こういう姿勢はやはり大事。(対象年齢は10歳半以上かな?)2024/06/01
頼ちゃん
5
佐渡の様子がよかった。むかし行ったが、本当に海が綺麗だった。 お話の中の島の人や子どもたちもみんないい人。自分のやりたいことを見つけて頑張って欲しい。2024/10/24
芦屋和音
3
東京の大学に憧れを抱く小6の芽衣。ところが、東京に住む新は中受をやめて佐渡島に引っ越してくる。新に勉強を教わるうちに勉強の楽しさを実感してきた芽衣だが、友情に亀裂が……。やりたいことと周りにどう思われるかという不安の板挟みに共感。想いをきちんと伝えると未来が開くこともあるかもね。佐渡島出身者ならではの描写も味わえる一冊。2024/07/03