出版社内容情報
「水と人の暮らし」について、著者が自ら世界を旅して取材、体験したノンフィクション作品。その取材の中で気候変動による影響が、ある時は水の恵みを奪い、またある時は水害による甚大な被害を及ぼしていることが分かってきた。様々な事例から、自分の暮らしと水について何を感じ、考え、そして行動を起こすのか。そのきっかけとなる一冊。
目次
1章 海外の水辺で気づいたこと(溶けだした氷、降らなくなった雪;ガンジス川の最初の一滴;水に支えられた暮らしの異変;「もう十分」という考え方;水に浮かぶ家、水に浮かぶまち;トイレを買うために貯金をする少女)
2章 国内の水辺で気ついたこと(災害の記憶をとどめる;呼吸を止めた湖;水辺を歩き自分に出会う)
著者等紹介
橋本淳司[ハシモトジュンジ]
水ジャーナリスト、アクアスフィア・水教育研究所代表、武蔵野大学客員教授。国内外を歩き、水問題やその解決方法を、さまざまなメディアで発信している。「Yahoo!ニュース個人オーサーアワード2019」、「東洋経済オンライン2021ニューウェーブ賞」など受賞。また、中国での節水教育担当者育成、インドでの雨水活用コミュニティづくりなど、国内外で水問題を解決するためのプロジェクトに参加。学校での探究的・協働的な学び、自治体、企業の水に関する普及啓発活動の支援も行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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げんさん
3
「日々の楽しみにテレビは欠かせないが、排泄なら野外ですればいい。わざわざトイレに金をかけるには無駄だ」インドのスラムでは、トイレがない家にもテレビや携帯電話はあります。そしてトイレの設置を決めるのは、外で用をたすことに苦労しない男性です。だからトイレがなかなか増えません。2024/04/13
よし
1
水は命と直結するもの。わかっているようでわかっていないことが多いことに気づかされます。世界のいろいろな現状や取り組み、日本の地形や水害との関わり方、山、田んぼ、湿地、沼の役割、深呼吸する湖など、興味深いものでした。私たちが水や電気を不自由なく使っている一方で、温暖化の影響で苦しむ国の人の言葉が胸に突き刺さります。2023/03/31
きみどり
0
課題図書。読了するのがとても大変だった。湿地の役割はとても勉強になった。初めて知った。これまで特に関心がなかったけど、興味を持てた。2023/07/23