内容説明
受験勉強にはげむ蘭は、六月のある夕暮れ、塾のあるバス停を乗りすごし、町はずれの野原に来てしまう。海岸にあるはずの灯台が、広い野原の真ん中にそびえ、蘭を誘うように長い影をのばしている。「こんなところ、いつできたんだろう?」「気が遠くなるほど昔から、あったさ。」灯台守のおじいさんがともす、まばゆい光に包まれた蘭は、なぜか、住みなれた町がちがって見えはじめる。いつになくにぎやかな夜の町、やけにやさしい両親、夜にはじまる学校、白い顔をしたクラスメートたち…。みんなニセモノ?それとも、ニセモノはわたし?―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
花林糖
16
田村さんと佐竹さんのコンビに惹かれて。中学受験を控えた優等生の蘭が、性格等全てが真逆な世界に入り込んでしまったお話。物語の設定も面白く、不思議な灯台守のおじいさんも良かった。2017/10/05
スノーシェルター
10
苦い過去を思い出した。いじめている側、いじめられている側、相手の気持ちになっても気づかなければ、いじめは終わらない。昼と夜が逆転した世界は面白かった。2013/03/21
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
5
平成25年度北海道指定図書 高学年(5・6年生)2019/08/01
hautan
3
図書館本。道徳的、教訓的さは何時もながら、ストーリー展開の上手さは流石。ワープ感をもっと味わいたかったかな★32016/04/27
はなあさぎ88
3
なんとなくの「ジャケ借り(装丁借り?)」にしては良かった。昼夜逆転と立場の逆転、という設定が単純なんだけれど、両親の微妙な変化等が、うっすらホラーぽくて飽きない。2014/08/25