内容説明
「山と海とのサンドイッチだな。」潮騒の音を聞きながら、男はひとりごとのようにつぶやいて、サブたちのあとについてきた。松林をぬけ、浜辺に出たとき、男の口からホーッとため息がこぼれた。目の前にコンパスで半円をえがいたような砂浜が広がり、その手前に赤い屋根の分校があった。サブには、男が自分たちの分校を気にいってくれたことがわかった。さっきまでのけわしかった目が、おどろくほどおだやかになっていた。小学4年生以上。
著者等紹介
小宮山佳[コミヤマケイ]
大分県に生まれる。岡山、鹿児島、宮崎、高知をへて、現在大分県に在住。創作童話グループ「まらかいと」、「季節風」同人
末崎茂樹[スエザキシゲキ]
1948年、大阪府に生まれる。大阪府に在住
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