感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
37
70年程前にアメリカで出版された、オランダの村を舞台にした児童書なのですが、表題と訳、挿絵が残念ですが物語は素晴らしかったです。訳が分からない物事への怯えが、人々の心に邪悪な疑念を呼び起こす。根拠のない噂から賢いおばあさんが魔女として火炙りにされそうになる。遥か昔の遠い国の話と片付けられないと思いました。今はネットが媒体となって、魔女狩りが行われかねない下地が出来ていると思えるからです。情報の選択を誤らないように気をつけたいと心しました。2019/03/31
mntmt
15
人間の本質を問う本。迷信や噂に流される人々。気をつけなければ。2020/03/02
timeturner
4
昔話のような「語り」口調は、こういう小説の場合、話を盛り下げると思う。作者が伝えたかったことはよくわかるし、売れることだけを考えていい加減に書いたものではないこともわかる。とても誠実で良心的な作者なんだと思う。ただ、惜しむらくは技量が伴わなかった。日本語のタイトルもよくないなあ。まったく違う内容を想像させてしまう。2014/07/25
morgen
2
迷信に振り回され、魔女狩りを行おうとした人々を描いたお話。皆さんおっしゃるように文章に味わいがなく(原文はどうかしらんが)、日本語タイトルと挿絵に違和感ありまくりでした。普遍的テーマを扱っているとはいえ、中世のオランダの様子に親しみのない日本の子どもたちのためには、もっと写実的な絵が欲しいところ。2020/10/11
kana
2
12歳の長女に童話館から。西暦1000年のオランダが舞台、というだけできっと暗いんだろうな…内容も重たいんだろうな…という第一印象は当たらずとも遠からず。しかし迷信に惑わされ、人々の噂に翻弄される愚かな村人たちと、今のネット社会とは大差ない気も。自分の信念はしっかりもたないとね…この本を読む子どもたちも色々と感じてほしいです。ドキドキしながら一気読み。2016/04/21