内容説明
つぎの瞬間テーブルクロスがめくられた。キャシーは、びっくりして息をつめたまま作家の顔を見つめた。アゴヒゲハ ナイノネ…。サッカッテ ミンナ アゴヒゲガ アルト オモッテ イタワ。鼓動の合間に、そんな心の声が聞こえてくる。ほんのわずかの間、２人はおどろいたようにお互いの顔を見つめていたが、作家の黒い瞳が落ち着きを取りもどすと、その顔にはほんの少しほほえみが浮かんだ。テーブルクロスは再びおろされた。小学５年生以上。
感想・レビュー
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菱沼
1
作中のキャシーのような葛藤を覚えずに済む人たちは、それはそれで幸運なのかもしれない。けれど、満足できず、納得できず、探し続けて、キャシーは「見つける」喜びを知る。尤も、こういう子はそこで終わらず、その先をまた探し始めるのだろう。「雪をつかまえる」。何か、あるいは誰かの、すばらしい一瞬を発見して覚えておくこと。2016/02/06
wattey
0
またいつか読みたいです。
