出版社内容情報
民族文化と服飾とのかかわりを比較史的な視座から解説。これまでの服装史が説き得なかった広い視野から、独自の境地を開拓。
序章 歴史学の方法と服装史
服装史は歴史学か 民俗学と歴史理論-柳田史学 民族学と歴史理論-アナール学派 服装史の新しい方法
第一章 毛皮服-北方民族と狩猟生活
毛皮服の発生 毛皮を追うヨーロッパ人 ヴァイキングとエスキモー 北極圏の生活文化
第二章 カウナケス-オリエントの光芒
毛皮から織物へ シュメールモードの展開 カウナケスの伝播(一) カウナケスの伝播(二)
第三章 ベル形スカート―ミノア文明の転変
エーゲ海の至宝 クレタモードの展開 青銅時代-北と南 西欧近代モードへの波及
第四章 巻き衣―地中海世界の潮流
汎地中海世界 善き羊飼-その源流 キトン―ドーリア式とイオニア式 エジプト、エトルリア、シリア
第五章 サリーとドーティー-インド文化の軌跡
多彩な民族服 古典文化の開花 ヘレニズムのインド化 ムガール朝の細密画
第六章 ズボン-遊牧文化の西漸
サン・キュロット 北方民族のコスチューム ゲルマン騎士とサルマート騎士 草原遊牧民の軌跡
第七章 陣羽織―ゴシックモードの展開
モードの転換期 ルネ王の宮延服 衣服における身分制 シュルコの起源
第八章 西欧民族服-ハレとケの系譜
オランダ漁民の風俗 ミレーの「落穂拾い」マンティーリアの起源 クレタモードの伝承
終章 形成期西欧の文化とモードの潮流
聖と俗-長衣と短衣 北方民族からの潮流 地中海 世界の文化的変容 ゴシック期の文化とモード
補論一 「善き羊飼」の衣服をめぐって
「善き羊飼」の系譜 ビザンツモードの影響 シャルトルの羊飼 敗れたガリア人
補論二 美術にみるルネサンス・スペインのモード
グレコの聖画 「毛皮の婦人」をめぐって ルーベンスの場合 聖なる騎士は行く
あとがき
-
- 和書
- ごちゃごちゃ暮らす家