感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
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荒々しくて男性的な肉太の絵が印象的。 舞台の佐渡の冬の海の荒々しさを象徴するような絵に圧倒されます。 物語は、貧しい家に飼われている母牛が売られていくお話。 父母を失って残された孫たちとおじいさん。 おじいさんは島の掟を破っても雌牛を売りに出すことにしました。 船に乗せられて越後に渡る牛たち。 越後は寺泊の浜近くで、海に投げ出された牛たちが海を泳ぐ姿の力強さで買い手が値をつけます。 他の牛たちとは逆方向の佐渡を目指して泳ぐ雌牛の母性の悲壮感と海の荒々しさ。 絵は息苦しいほどに圧巻です。 2012/07/19
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- 和書
- 紅きゆめみし