出版社内容情報
絵をかき、書をよくし、美食が高じて陶器を作り、星岡茶寮をひらいた魯山人唯一の料理エッセイ集を新装復刻。
新装復刻にあたって 秦 秀雄
序にかえて
料理する心
道は次第に狭し/料理の第一歩/個性/海の青と空の青/材料か料理か/
料理の秘訣/筆にも口にもつくす/不老長寿の秘訣/料理する心とは/
料理芝居/料理人を募る/狂言 食道楽
味覚論語
食器は料理のキモノ/残肴の処理/美味論語/鮟鱇一夕話/家庭料理の話
食通閑談
鮎の試食時代/鮎の名所/若鮎について/鮎ははらわた/鮎の食い方/
弦斎の鮎/インチキ鮎/鰻の話/河豚のこと/猪の味/山椒魚/
蝦蟇を食べた話/握り寿司の名人/うまい豆腐の話/椎茸の話/お米の話
お茶漬の味
お茶漬けの味/納豆の茶漬/海苔の茶漬/塩昆布の茶漬/塩鮭、塩鱒の茶漬/
鮪の茶漬/天ぷらの茶漬/鱧、穴子、鰻の茶漬/車蝦の茶漬/京都の鮴の茶漬
香辛料と調味料
山椒/日本芥子/だしの取り方/薄口醤油/化学調味料
味ところどころ
筍は季節の味/いなせな初鰹/洗い作りのうまさ/一癖あるどじょう/
小魚の干物の味/知らずや肝の美味
料理メモ
雑煮/鮑の水貝/胡瓜/昆布とろの吸物/琥珀揚/高野豆腐/白菜のスープ煮/
茶碗蒸/三州仕立小蕪汁/甘鯛の姿焼/沢庵/鍋料理の話
世界食べある記
欧米料理と日本/ハワイの食用蛙/アメリカの牛豚/デンマークのビール/
フランス料理について/すき焼と鴨料理
あとがき―小生のあけくれ―
初出一覧
魯山人略歴
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
124
この北大路魯山人というのは趣味人で、料理はするは器は作るはで、コミックの「美味しんぼ」のモデルになっている人物です。星岡茶寮という料亭もやっていました。この本はそのような料理関連の話がずらっと掲載されていて料理好きな私は何度も読んだものです。何でも珍しいものを食べるのは團伊玖磨さんと双璧ですね。蝦蟇ガエルも食用ガエルよりおいしいと言ってるのですから。2016/08/04
さいたまのたぬき
23
内容は当時の料理屋事情や、料理のこと こういうふうに食べるとうまいとかこんな食べ方はけしからんといったこと 食器と料理のこと作り手と食べ手の心得。。。など 実に雑多に話がすすみます。 昭和30年代の話なのでちょっと読みずらい感じもありますが 語り口調で書かれている文章などは 意外と近所にいそうなちょっと気難し屋のご隠居とでもいった感じで おもわずへぇそうですかなどと返事をしつつよんでしまいます。 化学調味料の扱いについてはさすがと思わせる 使わない方が良いが使うにしても良く考えて使うべきには納得 2014/09/06
BEAN STARK
8
うまい料理を作るには良い素材を使わなければできない。当たり前のことだが、料理を勉強するだけでなく、素材の目利きもしっかりできるようになりたい。2014/06/24
Keita
3
美味い物は値段が高い物ばかりではないのは分かるが、やはり数多くおいしい料理を食べた筆者だからこそ言い切れるものであろう。料理が素材も大事だが、器、そこへの盛付けも大事であることの力説は共感できる。 ※レトルトカレーを自宅で食す時、金縁の食器で食べると美味しく思える。2024/05/06
180℃
3
丁寧に、これがうまいとつど確立し、そこで改めて美を感じ取る人かと妄想したり。鰻は蒲焼きでお茶漬けと一緒がすきだったりする2020/04/05