出版社内容情報
本書は、人体を解剖学的にとらえ、衣服の機能とその美的要素のかかわりを徹底的に研究し、さらにパターンの展開まで導く。衣服設計の基礎と応用の書。
序
1 人体と衣服設計について
1 衣服構成要素の多様性と“設計”の必要性
1)複合環境、人間、道具としての衣服の面から
●衣服とは何か/●欠けている設計の概念/●衣服設計の合理性
2)衣服構成要素の極性の面から
2 衣服の装飾性と機能性、人体との関係
1)設計のための人体の扱い
2)形態系人体と機能系人体による衣服設計理論のプロセスの構築
●パターンの果たす役目/●美的効果は全体、部分に及ぶ
(a)形態系人体と衣服間の美的効果の関連性
●ゆとりを衣服のかたち
(b)機能系人体と身体因子の分析、設計との関連
●人体を分割して造形との接点を採る/●解剖学的人体因子と衣服の接点/●パターン構造、素材機能で解決
2 形態系人体と衣服構造
A 人体の方位・体制と衣服構造
1 6方位と基準
1)6方位と側面性の認識、立体としての把握
●面で囲むと立体がわかる
2)基準線、基準面、基準軸について
3)人体の方向、位置と運動方向の用語
2 衣服構造説明図の方位的表現
●製作用には正確なバランスのスタイル画を/●3方位表現図の必要性
3 方位による人体の体制と衣服の基本構造
●体制の中のシンメトリー/●人体の体制の複雑さの認識/●立体感の表現に体制の認識を
1)横断体型の比較と体制の認識
●性差や体型差がわかる断面体型/●衣服で問題になる部分の体制/●腕付け根と大腿付け根の形の関係は相同的/●胸は前面性、腕は側面性の体制
2)体制にみる衣服構造の難易性
●セットインスリーブとケープ類/●スラックスとスカートの違い
4 方位・体制に基づくパターン原型の展開
1)上半身のパターン原型
●ゆとり配分とフリーゾーン/●ショルダーラインの展開/●アームホールの展開/●乳房カバー量の展開
2)上肢のパターン原型
3)下半身のパターン原型
4)上半身、下半身の原型展開の流れとその相同性
B 人体のプロポーションと衣服デザイン
1 デザインのためのプロポーション
●比例化の方法
1)モジュールとしての頭と手
2)頭身示数
3)プロポーションの実例
4)年齢別・性別プロポーション
2 デザインのためのプロ