内容説明
うまれたばかりのこひつじチリン。あるひおおかみのウォーがまきばをおそいチリンのおかあさんはしんでしまいます。チリンはつよくなりたいと、かたきであるウォーにでしいりをするのですが…。2023年やなせたかし先生没後10年記念出版。この世の哀しみをやさしく描いた傑作!発表時より45年、よみつがれる孤独な復讐劇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yomineko@ヴィタリにゃん
57
読み友様からのご紹介本です📙可愛い絵とは裏腹な残酷なお話。だけど、恨みつらみや復讐は、せいせいして心が晴れるどころか、悲しみや苦しみ以外、何をももたらさない事を教えてくれる。2024/03/06
ヒラP@ehon.gohon
12
親を殺した憎いオオカミに弟子入りしたヒツジのチリン。 親の敵討ちを果たしたものの心は晴れません。 いつの間にかオオカミのウォーは親同然の存在になっていたから…。 おまけに、チリンはヒツジの世界に戻ることもできません。 言い様のない悲しみが残りました。2025/05/03
T.U
2
やなせたかしに興味を持ち知った作品。母親を殺された子羊チリンが敵である狼ウォーに弟子入りし、逞しく成長した後に復讐を果たす。ラストシーンのウォーとチリンのセリフは大人"だからこそ"考えさけられるのではないかと思う。決して子ども向けに分かりやすくしないやなせさんのポリシーも感じることができる。2024/06/04