おかあさんの顔

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  • サイズ A4判/ページ数 1冊(ペ/高さ 27cm
  • 商品コード 9784577041017
  • NDC分類 E
  • Cコード C8771

内容説明

シボーンは、なくなってしまったおかあさんの顔をどうしても思いだせません。おかあさんの手のぬくもりや声はおぼえているのに…顔だけが思いだせないのです。ある日、公園で出会った女の人に、さびしさを伝えたシボーン。「鏡を見ればいいのよ」と女の人に言われて、シボーンが鏡をのぞくと、そこにあらわれたのは…!?目には見えない愛のかたちを描いた、ロディ・ドイル初めての絵本。

著者等紹介

ドイル,ロディ[ドイル,ロディ] [Doyle,Roddy]
ブッカー賞受賞作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きりこ

53
アイルランドのブッカー賞受賞作家ロディ・ドイルの初めての絵本。幼い頃母親を亡くした少女シボーンは母親の顔が思い出せないのです。写真は一枚もなく残されていたのは靴と古本とスカーフだけ。淋しい想いをしていた彼女を救ってくれたのは…。ドイル自身の母親をモデルに書かれたものだということです。フレヤ・ブラックウッドの描く東洋的な顔立ちの人物画が親しみやすく、とても優しい雰囲気の絵本です。海外作品に多く見られるように扉には作家と画家、それぞれの家族への献辞があって素敵だと思います。家族愛に満ちた温かな作品でした。 2014/01/15

tokotoko

45
ダブリンに住む少女シボーンは、3歳の時にお母さんをなくしています。お父さんと2人きりの生活。お父さんはお母さんをなくしたことから、なかなか立ち直れずにいます。10歳になったシボーンは、お母さんの顔を覚えてないことに気づき、一生懸命思い出そうと試みます。学校では明るくふるまいながら。ある日、公園でシボーンはある女の人と出会い・・・。父、母、子、それぞれの立場からの喪失を丁寧に描いています。長い長い年月をかけて乗り越える喪失。その年月を経た後の、シボーン一家が心に残りました。家族の優しい物語でした。2014/05/20

ヒラP@ehon.gohon

16
何とも心にしみるお話です。 母親の顔を知らないで育ったシーボンは父独り子独りで育ちます。 三歳の時に母親を亡くしたシーボンですが、家の中に母親の思い出につながる物が何もないということに、びっくりします。 いわくのありそうな設定ですが、公園でシーボンの巡りあった女の人が謎めいて、物語をミステリアスにしたてています。2016/10/16

遠い日

13
大好きなブラックウッドさんの絵。しかし、物語は大人の事情が絡んだ、重い内容だ。作家はブッカー賞受賞の書き手。行間をたっぷりと書く。父の塞ぎがちな気持ちを慮るあまりに、母を恋う本心を露にできないシボーンの内面を抑えた筆致で克明に描いて、孤独を浮き彫りにする。ある女性との偶然の邂逅に光が射すかと思われるも、シボーンの半生にのみこまれて行く。真実は時間を経ての僥倖のようにもたらされる。母から娘へ、また次の世代へ、確かに手渡された「絆」があることに、静かな感動がわいてくる。最終頁の明るさに、わたしは救われた。2013/12/21

ケニオミ

11
小さい時にお母さんがいなくなったシボーン。お父さんと二人で暮らしていますが、お父さんも何だか塞ぎがちです。シボーンはお母さんと一緒にしたことや、お母さんがしてくれたことは覚えているのですが、お母さんの顔をどうしても思い出すことができません。ある日公園にいると、妙に親しげな女の人が話かけてきます。その人は「鏡を見れば思い出す」というアドバイスと、お父さんへの伝言をシボーンに伝えますが・・・。考えられた表紙に、考えられたストーリーでした。伝えることを忘れていた伝言をお父さんに伝えることで全てが全貌を現します。2013/11/16

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