内容説明
霧雨の降るロンドン…シェークスピアの悲劇『マクベス』の開演直前に劇場主のハビシャム卿が屋敷で転落死していた。折しもスコットランド・ヤードに研修にきていたコロンボはその死に首を傾げ、事件の匂いを嗅ぎとった。誰が死体を動かしたのか。マクベス夫妻を演ずる舞台役者がひそかに演じた、もうひとつの殺人劇とは。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
70
【刑事コロンボ】シリーズ第13弾。〔再読〕今回はコロンボがスコットランドヤードに、研修で訪れた際の初海外作品。舞台俳優のフレーム夫妻は、スポンサーを失くし落ち目であった。2人は相談し名プロデューサーに、妻が色仕掛けで騙しマクベスの公演に漕ぎ着けた。しかし明日に初日を迎えるという時に企みがバレてしまい、もみ合いとなり殺害してしまう。犯人は解っているが、証拠がなく自白に追い込むしかない。コロンボの執拗な追い詰めへの会話が、的確かつ迫力を感じる。落とした時のヤッタ感が最高に楽しめる、倒叙ミステリの良さはこれだ。2020/08/16
めしいらず
23
舞台役者夫婦が犯人。シリーズの人気作品であるけれど、それはホームズのお膝元ロンドンで観光を満喫するコロンボのはしゃぎっぷりが楽しいからだろう。一方で犯行自体はジョークみたいに呆気ないし、偽装工作もあまりに目立ち過ぎていて誰が見ても怪しさ満点夫婦である。尾行がいればきっとすぐ尻尾を掴めたはず。だのに最後に捏造した証拠で無理やり陥落させるものだからからひどくモヤモヤが残ってしまう。シリーズ中でも出鱈目な部類だと思う。コロンボランク35位2025/02/08
イズム(清瀬泉夢)
9
コロンボは好きでよくDVDで見てるのですが、活字なるとまたちょっと違っていいんですよねw 犯人を追い詰めていく感じとどこまでもしつこくつきまとっていく感じがたまらなく面白い。この作品に関しては、計画殺人ではないので、またちょっと違う感じがよかったですね!2014/03/31
ぬぬよよ
6
読む順番バラバラなので、ダーク警部の登場が嬉しかったです。2023/07/02
桂 渓位
6
今回の犯人である俳優夫妻の1番の不運は、事件を起こしたタイミングでコロンボ刑事が、ロンドンに研修に来ていたコトでしょうね✨ シェークスピアの名役者も、蛇なみにしつこい刑事に絡まれてしまい、御愁傷様でした ^^; 2021/12/18