内容説明
わが愛しの猫たちがくりひろげる数々のドラマに、笑いと感動と涙…。猫を愛する人に贈る珠玉の14篇。D.ラニアン,P.ハイスミスをはじめ、欧米の著名作家が猫に寄せる想いを込めて綴った猫文学の集大成。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
6
猫に関するお話のアンソロジイ。ミステリからエッセイまで幅広いですが、どれも単純な「にゃんこかわいい!」な内容ではなく、自然な形での猫を表現しているのが良かったです。遥か昔、犬や牛が家畜として人間と暮らすようになったときに、猫がどのようにして人間のそばにいるようになったのかを描く「勝手気ままに生きる猫」無人島に置き去りにされた猫の苦闘が面白い「ロビンソン・クルーソーになった猫」あ、そういう話だったんだ…とラストで心温まった「とっておきの場所」などがとくに良かったです。猫好きにおすすめ。2014/03/02
timeturner
3
キプリングの「ロビンソン・クルーソーになった猫」、ヘリオット先生vs猫おばさん、ウッドハウスの説教猫など、猫好きが大いに楽しめる作品集だった。パトリシア・ハイスミスは猫の話でもサスペンスフルだなあ。2017/11/29
チャンドラー
0
猫好きに贈る猫にまつわる短編集。作者はハイスミス、キプリング、ウッドハウス、Q・パトリックなど。ハイスミスの「ミンのお手柄」は既読だったが、ウッドハウスの「ウェブスターの物語」は、威厳と風格のある猫にボヘミアンの飼い主が教育されるていくというユニークな話。シルヴィア・タウンゼント・ワーナーの「神の寝床」は、聖夜に温かい場所を求め、たどり着いた教会のアドベントの飾りの中で眠る猫の姿が愛おしく、ラストを飾るのにふさわしい。2017/07/30
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