内容説明
スーパーマーケット・チェーンの会長が結婚式前夜、地下室のジムでエアロビック・サイクルにもたれて奇怪な死を遂げていた…。甥の双子の兄弟、銀行家と料理研究家がもくろむ遺産をめぐる陰謀―その死の罠は婚約者にまで仕掛けられていた。なぜ犯行時間にテレビが消え警報装置が鳴らなかったのか?捜査をすすめるコロンボを巧みに困乱させる双子が仕組んだ奇想天外なトリックとは…?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
100
一人コロンボ祭継続中。刑事コロンボシリーズ第17話。スーパーマーケットチェーンの会長が、結婚式の前夜に不審な死を遂げた。病死か事故か?はたまた殺人か?多額の遺産は一卵性双子の甥の手に。双子のトリックといえばパターンは限られてくるのだけれど、このシリーズの場合は最初から全て明らかになっているので、コロンボが如何にそのトリックを突き崩すかが焦点。なるほどね〜、そうきましたか。確かにそうなんだけど、今回はちょっと鮮やかさに欠けるかなぁ。★★★2016/04/18
セウテス
76
【刑事コロンボ】シリーズ第17弾。若い女性と再婚しようとする大富豪が、入浴中に感電死する。事故かと思われるが、コロンボは殺人事件であると捜査を始める。倒叙ミステリであるため殺害時の状況が描かれ、被害者の甥が犯人であると判る。しかし、コロンボの前に現れた甥は、瓜二つの双子であった。ドラマでは、いったいどちらが犯人なのかはっきりさせず、つまり倒叙でありながら犯人を推理していくという特徴が良かった。本作でも、その設定は守らるべきだった様に思う。小説として本作は犯人の魅力に欠け、お勧め出来ない作品になったと思う。2021/07/24
Richard Thornburg
27
感想:★★★ スーパーマーケット・チェーンの会長が結婚式前夜に地下室のジムで奇怪な死を遂げていた事件に、病死か事故かがわからないままコロンボが絡んでくる感じです。 トリックそのものはタイトルにもあるとおり、素直に双子であることを利用したもの。 特にヒネリもなくストレートに来ますので、あまり新鮮さはないかもしれません。 犯人の犯罪隠し工作も稚拙で、コロンボと犯人の微妙な駆け引きもないまま終了って感じで、ちょっと寂しいです。 2023/06/11
がんもどき
5
仲の悪い双子の兄弟が、金のために叔父を殺す。その殺しのトリックを崩すためにコロンボが奔走するが、警部の立ち位置からでは誰も彼もが動機といえるものを持っているように見えて、なかなか一筋縄ではいかない。家政婦のおばさんに辟易するコロンボ警部が見物だった。2020/05/08
akatuki
4
ドラマ版と大筋同じ展開。話は淡々と進む。特に心情描写を多く盛り込みよりリアルな作品になっている。2014/06/28