内容説明
アビゲイル荘の密室で男の変死体が発見された。女流ミステリ作家アビゲイル・ミッチェルがニューヨーク滞在中、義理の甥が書斎の金庫室に閉じこめられて窒息死していた。床に散乱する新作の原稿、書類箱に刻まれた暗号めいた傷跡…死にぎわに残したメッセージが意味するものは?女流作家が構想した復讐のミステリにコロンボ警部が挑戦する。消えたキー・ホルダーに秘められた謎とは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
めしいらず
25
女流推理作家が犯人。高齢な犯人の人柄の魅力が炸裂。コロンボの捜査にひっt付いて回ってはあれやこれやと質問し、自身の講演会の壇上に彼を引っ張り上げて講演させる茶目っ気が可愛いらしい。お株を奪った「あと一つだけ…」が最高である。そして同情の余地ある悲しい動機。被害者に姪を殺されたと推察される過去の事件が警察の通り一遍の捜査で事故として処理されていたこと。もしあの事件をコロンボが捜査してくれていたらと漏らす最後の一言が切ない。犯人の著作が彼女を指し示すダイイングメッセージの皮肉がいい。コロンボランク4位2024/11/13
桂 渓位
9
コロンボ警部の犯人達に対する感想が、垣間見える貴重な話。 追い詰められていく女流作家が、少々可哀想に思えましたね📕2022/01/02
ぬぬよよ
5
コロンボの推理力ってすごいですよね。今回の証拠はよく見つけるなと思いました。2023/05/28
watanabe
4
コロンボシリーズならではの犯人が犯行に及ぶまでの経緯が冒頭部分にあります。 今回は老齢のおばあちゃんミステリー作家が犯人ということで、被害者を殺した理由も相まって徐々に追い詰められていく描写が少々残酷な印象も受けますが、コロンボ警部のあくまで殺しの犯人捜しの一貫した姿勢は読んでいて爽快感があります。 今回は警部の愛犬もよく登場します。2020/12/27
光雲
4
可愛がってた姪を殺された女流作家が、復讐から姪の夫を金庫室に閉じ込めて窒息させる、というストーリー。ドラマでも見てて思ったけど、犯人が分かってて殺人が起きるまでが面白い!2019/05/31