内容説明
ロス郊外のマリブ・ビーチ、往年のアカデミー女優の豪邸で一発の銃声が轟いた。夫の医学博士は密室のベッドに横たわり、銃を手にしてみずからの頭を撃ち抜いていた。捜査にあたったコロンボは、ミュージカル界へのカムバックを夢見つづける未亡人に疑惑を抱く。事件当夜、書斎で上映されていた懐かしの名画―そのフィルムの裏に隠された謎とは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chiru
23
コロンボのファンになったきっかけが、忘れられたスターだった気がします。細部は忘れてしまっていて、犯人に対し優しく同情的だったことだけ覚えてました。本でコロンボ作品を読むのははじめて。グレースの周囲の誰もが彼女を思いやって庇護するんですが、違和感ありません。身勝手な顕示欲のために殺人を犯した犯人に、これほど同情的になるのは、珍しいと思いました。この作品の本を読めて幸せでした。また映画で見たいです。★52017/10/29
イズム(清瀬泉夢)
13
これはDVDでまだ見ていないので、完全に頭の中で想像しながら読めました。相変わらず飄々としたコロンボの姿が頭の中で時にコミカルに、そして時にシリアスに想像できて楽しかったです。やっぱりコロンボが好きなんだと実感しました。節々に出てくるエピソードを古畑任三郎がオマージュで描いていたのもちょっと興味深かった。読書の時にページをおる癖などは、第二シリーズの草刈正雄の回「ゲームの達人」で使われています。三谷幸喜が和製コロンボを作りたいと書き始めたものですので、そういうところにリスペクトを感じました。2014/04/22
桂 渓位
8
愛情の交差が切なく悲しい、コロンボさんの作品の中でも、人気があるのがよく分かる一冊でした📕 コロンボさんの銃嫌いで、射撃訓練をサボる面は、古畑さんや右京さんにも受け継がれてますね(笑)2022/07/17
寒っ!!
7
犯人をかばう男の心情に打たれる。女の浅はかな身勝手さといい対比になっている。妻を思いやる夫の気持ちも自分をかばう男の気持ちも理解できないままなのもある意味いいのか。2017/01/05
和衛門
4
コロンボの中で大好きな作品のひとつです。2015/05/22