出版社内容情報
町場の長屋を根城に貧しくも健気に生きる人々を食い物にする悪人たちを、チームで掃除に邁進する姿を明るく描く、書き下ろし長編物語
内容説明
隠密長屋の一同が飛鳥山で花見をしていたところ、質の悪い者たちと諍いになり、皆で蹴散らしてしまう。男たちは材木問屋の若旦那と取り巻きだったが、中に十手持ちがいて、一同としては素性を知られてはまずい。若旦那の父親は近所でも評判の慈善家。ところが、その親子を親の敵と狙う浪人がいて…。親子はいったい何者なのか?親子の化けの皮を剥ぎ仇討ちを仕組む。
著者等紹介
伊丹完[イタミカン]
執筆の合間には映画祭審査員、江戸講座講師、寄席での対談をこなし、試写室めぐりをするなど多忙な日々を送る、今もっとも注目の作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マカロニ マカロン
15
個人の感想です:A-。元は大名家の武士だった者たち9人が隠密となりひとつの長屋に住む。同じく元武士の大家の勘兵衛がチームリーダーとなって、世間の悪を裁いていくシリーズも第5弾。今回は元江戸詰めの祐筆で大道易者に仮装している恩妙堂玄信がドライバとなり、仇討ちを企てる浪人を助け、「仏」と呼ばれる材木問屋主人が実は悪辣な元大名家の大目付役だったことを突き止める。「沽券」の原義は売買証文ということを知り勉強になった。ラストで怪しい幇間が長屋の空き部屋に入りたいと申し込んでくるが、次作でどう展開するのか楽しみ2024/06/28
おだまん
6
べらぼうの世界を思い浮かべながら。次作への布石が気になる。2025/05/30
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