出版社内容情報
お飾りでも名誉職でもなく、本気でやれ。四千石の旗本・松波家の当主である三郎兵衛正春は、七十三にして八代将軍・吉宗から旗本・御家人の最高職である大目付に任じられた。松波家は斎藤道三の家系ともいわれており、町奉行からの抜擢に、三郎兵衛は真摯に職務を貫く決心をする。新シリーズ第1弾!
内容説明
「大目付になれ」―将軍吉宗の突然の下命に、一瞬声を失う松波三郎兵衛正春だった。蝮と綽名された戦国の梟雄斎藤道三の末裔といわれるが、見た目は若くもすでに古稀を過ぎた身である。しかも吉宗は本気で職務を全うしろと。「悪くはないな」―冥土まであと何里の今、三郎兵衛が性根を据え最後の勤めとばかり、大名たちの不正に立ち向かっていく。痛快時代小説の開幕!
著者等紹介
藤水名子[フジミナコ]
1964年、東京生まれ。作新学院を経て、日本大学文理学部中国文学科に学ぶ。1991年、『涼州賦』(集英社)にて「小説すばる新人賞」受賞。主に、中国・日本を舞台とした歴史小説、時代小説を発表する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
94
まむしの末裔1作目 2020.12発行。字の大きさは…中。八代将軍徳川吉宗の命により、旗本松波三郎兵衛正春が大目付に任ぜられます。三郎兵衛の家系は、戦国の梟雄の「蝮の道三」の異名でしられる美濃の戦国大名斎藤道三の末裔と言われています。このため、蝮の綽名を付けられます。筆頭大目付稲生正武は、尾張徳川家を潰すために松波家の前で襲われ、さも尾張柳生の忍びによって襲われたかのように偽装しますが。それでも動かぬ三郎兵衛に、登城の途中に20名以上の刺客を放つが、これを孫の勘九郎とお庭番の桐野が撃退します。🌿続く→2021/02/12
とし
77
古来稀なる大目付「まむしの末裔」 1巻。徳川吉宗の命により、松波三郎兵衛正春既に古稀を過ぎての大目付の役を命じられたる、家系は、美濃の戦国大名斎藤道三の末裔、道三と言えば「蝮の道三」大名達の不正を裁くのか楽しみですね、孫の勘九郎とお庭番の桐野の絡みも面白いです。 2021/03/31
はつばあば
40
先日「南町 番外同心」を読んで頭の中がひっくり返ったようになったが、その本のお陰で吉宗の為さんとした筋書きがよくわかって今回は楽しく読めました。古希過ぎて最後のご奉公よと吉宗より賜った大目付、大岡越前以後の町奉行以来の出世。吉宗としては尾張を潰したかったのだろうが・・流石 マムシの末裔としておこう。松波三郎兵衛正春爺さんの孫である勘九郎も人好きのする青年で(金さん的な感じかな)御庭番の桐野や闇鶴の銀二と共に爺さんの手助けをしていく。12巻まで続くようですが適当な所で途中下車の予定。2025/04/18
goodchoice
2
大目付という珍しいところに注目した点が面白い。只、主人公の活躍がやや少ないので、もう少し頑張って欲しい。2021/01/22
りんごさん
1
お爺さん三郎兵衛(お爺さんと言っていいかは疑問な矍鑠とし頭も若い大目付)と孫(勘九郎)に御庭番、元盗人が脇を固めるイイ感じの時代劇 将軍吉宗の懐刀的な三郎兵衛に対する上役ではあるが年下で少々コスッカライ次左衛門も舞台回しでいい味を出している 大目付であるから諸藩を調べるわけであるが御家お取り潰しを解決としない、イイ感じで2025/02/18