出版社内容情報
将軍家世嗣・家基の剣指南役となった柳生久通。聡明で武道の才を見せる若君に期待を寄せるが。新シリーズ!
内容説明
将軍世嗣の剣術指南役であった柳生久通は、老中松平定信から突然、北町奉行を命じられる。一刀流免許皆伝とはいえ、市中の屋台めぐりが趣味の男への、あまりに無謀な抜擢に尻込みするが、下手人の知れない、お城御門近くでの付け火に自らが立ち上がる。親の敵に間違えられたり、昼行灯と揶揄されもするが、能ある鷹は爪を隠す、久通の剣の冴えが、火付け一味を一刀両断!
著者等紹介
藤水名子[フジミナコ]
1964年、東京生まれ。作新学院を経て、日本大学文理学部中国文学科に学ぶ。1991年、『涼州賦』(集英社刊)にて「小説すばる新人賞」受賞。主に、中国・日本を舞台とした歴史小説、時代小説を発表する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
97
剣客奉行 柳生久通シリーズの1作目。2019.08発行。字の大きさは…小。一刀流の剣客である北町奉行・柳生久通が悪を裁く。老中首座・松平定信は、北町奉行として第10代将軍徳川家治の世継・家基の剣術指南役であった柳生久通を命じる。久通は、浪人に身をやつし市中の探索を行う。そんな折、北町奉行所は火付け犯として三次を捕まえたが、久通は、疑問を持ち自ら探索に乗り出し、犯人20数名が潜む蔵に1人で斬りこんで行く…。久通が、町に出て屋台で安くて美味しい天麩羅や寿司を食べるのを見ると和みます。次作を楽しみにしています。2020/02/15
とし
78
剣客奉行 柳生久通「獅子の目覚め」 1巻。松平定信の突然の命により北町奉行になった柳生久通、同心から昼行灯と揶揄されるが、さすが剣客奉行剣にて活躍少しずつ信頼を勝ち取る、面白いですね次巻が待ち遠しい。2019/08/18
ぶんぶん
24
【図書館】スカッとしたものが読みたいため借りて来た。 実在の人物なんですね、その割には十分周りも書けてます。 藤原水名子の筆の走り具合ですね。 源助や半兵衛との掛け合いも楽しい。 一話目であるから説明要素が沢山あり、少し持ったりした感があるが、二話目からスッキリするだろう。 免許皆伝にしては消極的なのが、玉に傷なのが特徴なのだろう、誰にも優しい久迪でした。 続いて2巻「紅の刺客」へ・・・2022/10/17
Tatsuhito Matsuzaki
11
北町奉行となった元将軍世嗣剣術指南役の柳生久通が活躍する剣客奉行シリーズ第1巻。 対決シーンが多い割には血生臭さが感じられないのは、著者である藤水名子さんの筆致によるものなのでしょう。2巻以降も楽しみです。 2022/01/10
nkwada
2
徳川家の剣術指南もつとめた剣客、柳生久通が町奉行に任命され、戸惑いながらも職をこなしていく時代小説。派手さはないが、久通をはじめ登場人物がユニークでユーモアもあり、意外と楽しめた作品。2024/02/09